山桜
今年最後の桜の話題を一つ
山桜
5年程前の藤沢周平原作の映画です
ひょんな時間帯 見ようと思ってみた映画ではありませんが
偶然に テレビのチャンネルを回していて
出会いました
諏訪平右衛門-村井国夫
監督-篠原哲雄
2008年製作
いつもの海坂藩です 今回は短編小説ですので
詩的なイメージの中心が 山桜 で野江の心の葛藤を
描いています
藤沢作品でいつも感心するのは 江戸時代と言う封建制度の中での
女性の秘めた心模様を 上品に描いているところ
様式美の美しさ
我々日本人がもうほとんど忘れている かつては当たり前だった
上下関係 身分関係 の人間模様の色彩
こんなところを短編小説ではあるのですが
映画では忠実に再現しています
野江が弥一郎のお母さんを訪ねた時の 涙 は
蝉しぐれ おふくが最後の逢瀬をした時の喜びに通じている
日本女性の心模様を見事に描ききっている と思いました
30分程で読める短編小説 その後 映画をご覧になれば
印象度がかなり深くなると思います
まだ見ておられない方 五月の連休おすすめです