小次郎独演会

こんにちは、小次郎です。凡夫の独り言です。

トーテムポールを捜して


イメージ 1


星野 道夫氏の『旅をする木』を読み終えた
1ヶ月ぐらい前かな 読売か毎日新聞かは忘れてしまったが
旅をする木』の紹介文が載っていて 早速図書館で文庫本を借りて来た


この1ヶ月程 道元の『一顆明珠』を読みながら 適度に脳味噌が混濁
してくるのを待ち 尽十方世界是一顆明珠 が度々出てくるこの文章は
小次郎には太刀打ち出来ないナー と半場諦め気分分泌物が体内を駆け巡る
時 やをや枕元の『旅をする木』を2話か3話を読む
いやいかん 諦めないで正法を見極めねば・・・と言うストーリーを
毎夜繰り返していた(爆)
 
旅をする木』は一服のストロングコーヒーを飲む感覚に似ていて 
アラスカ アメリカインディアン アリューシャン エスキモー 
ザトウクジラ アザラシ オオカミ カリブー そして熊 この言葉群は
たぶん一生無縁の世界の住人である小次郎にとって一顆明珠に繋がって行く不思議な感覚にとらわれ始めた


クィーン・シャーロット島に残っていた 朽ち果てたトーテムポールの

レポートは 人類の遥か昔日の記憶を星野道夫流の見事な文章で綴っている


 ・海辺の岩場が 背もたれのある座り心地のよい岩であったこと
 ・確信に近い想像が満ちて来たこと
 ・遥かな昔自分と同じようにこの岩に座り 誰かが夕暮れの海を見ていた

このイマジネーションは読者を 簡単にクィーン・シャーロット島に誘う
 ・こっちにおいでよ!
と星野氏は言ってはいないのですが 物語のはしばしから おいでよ!!
来て 来て と言われているようで これはちょい深読みし過ぎかな


1996年 星野氏はカムチャッカにてヒグマに襲われ逝去

旅をする木』の解説者 池澤夏樹氏は最後の方で 彼の人生が

平均より短かったとしても そんなことに何の意味があるのだろう
大事なのは長く生きるのではなく よく生きる事だ と結んでいる


星野道夫写真展が京都高島屋928日~1010日まであります
小次郎も行こうと思っております